『木浦鉱山』私感
訪問後、ネットで『木浦すみつけ祭り』を調べてみました。2018年2月に開催されていましたが、次回からの開催が危ぶまれていますし、祭りの幕を閉じたとの記載もありました。
祭りの由来は『過去、鉱山で落盤事故があった時、自宅で墨をつけて遊んでいて、偶然難を逃れた若い男性が真っ黒だったことから、鉱山の安全を願って墨をつけるようになったという説があります。』
残念ながら過疎化で、この地に育んできた人々の思いや、400年の歴史と文化を引き継ぐことが出来なくなったのでしょうか。名水館の方から木浦鉱山の歴史や名所などお聞きしましたが、踏み込んだお話が出来ていませんでした。
*住民44名、世帯数28世帯、65歳以上の方は約8割、過疎から『限界集落』。
「新しい課題は前方からやって来ます。今、解決に取り組まなければその課題は背後から、後悔の鎧を纏い解決すること無く纏わりつきます。」と、どなたかの格言に似た様な内容の言葉が有ったかと。
第1次産業の高齢化、経済環境の変化による農山漁村の衰退、そして始まった『限界集落』。おっさんの身なれば「対症療法」でもよいが、若い世代には病を「根本治療」して我が国の将来をバトンタッチしたい。でも疑問だらけの過去を背景に、ふんぞり返って座る大御所には「根本治療」を行う知恵も、技術もいかがなものでしょう。
いっそバトンは速めに渡し、若い世代に自ら「治療」をお願いした方が回復も早いように思われる。少子高齢化の影響や国内外の政治・経済環境の変化は、今からしっかり、と舵取りをする必要がある。
荒海の舵取りを委ねられる船長は船橋へ、航海図を放り投げやるような船長には下船を願いましょう。最早古い水夫も従いません。このまま国政の混沌が続けば、やがて我が国の農山魚村の消滅と国力の衰退を緩やかに、だが確実に拡大させる。
*平成27年国勢調査より木浦鉱山の人口と世帯数