
□購買動機をデザインする-4Pから4C
事業者は、生活者にサービスや製品を利用、購買いただく為に各メディアを利用してプロモーションを行っています。現在のプロモーションでは事業者の視点ではなく、生活者の視点で購買動機を分析することが求められています。
このことは生活者がサービスの利用や製品の購買をどのようにして決定しているかという、購買動機から事業活動を再考察することになります。そして発信される情報は生活者の購買動機にスポットをあてるものになります。
ホームページやスマートフォンでの、OOHやLINE@などでの集客、販促展開を図る際は、リアル店舗での店舗デザインから接客対応までをデザインし、エンゲージメントを築きあげて行かなければなりません。
ここで注意しなければならないことは、生活者がサービスを利用した、また製品を購入した時点で購買者となります。
4P 事業者からの視点 4C 購買者からの視点
product(製品) consumer value(顧客価値)
price (価値) customer cost(顧客コスト)
place(流通) convenience(利便性)
promotion(プロモーション) communication(コミュニケーション)
- 4P:提唱/エドモンド・ジェローム・マッカーシー氏(アメリカ)
- 4C:提唱/ロバート・ローターボ-ン氏(アメリカ)
□SNS時代の購買プロセスを設計する。
AIDMA・AISAS
インターネットによって生活者が多くの情報を獲得し、また双方向のコミュニケーションを図れるようになりました。スマートフォンやモバイルのアプリから簡単に画像をはじめ各種の情報を発信することができます。このことは生活者からの情報発信・情報拡散は、購買動機にある程度の関与が当たり前のこととなってしまいました。
SNSの時代、生活者の購買プロセスをどのように集約できるか、どのように事業者が取り組むか再考察の必要があります。
AIDMA(基本) ← AISAS(web)フィードバック
attention(関心) attention(関心)
interrest (興味) interrest(興味)
desire(欲求) search(検索)→検索エンジン・ソーシャルメディア
memory(記憶) action(行動)→電子商取引(アマゾンなど)
action(行動) share(共有)→SNSでの変化「推薦を発信」
- AIDMA:提唱/ サミュエル・ローランド・ホール (アメリカ)
- AISAS:提唱/株式会社電通(日本)
□発信する情報を設計する
お客様へお届けする情報はwebであれ印刷物であれ、基礎となる項目は押さえておく必要があります。基礎となる項目を明確化しチェックしておくことで、情報発信の方向性やプロモーションが求める効果を得るための指標となります。
この発信する情報内容を項目ごとに細分化し、そこから表現の方向性を設計し事業者と共通認識を持つことが大切です。
●コンセプトチェック表
□メディアミックスをプランニングする。
事業者はプロモーションのため、各種媒体を利用し効果ある情報発信に取り組みます。そこで大切なものは商品コンセプトや訴求ポイント、表現の方向性など検討しなければならない項目があります。この決定を受けてデザインなど取り組むことができます。
例えば印刷物では担当者とこの項目の共通認識がないと、制作するデザインがさ迷うことになります。漠然とした指示の下ではなくしっかりとしたロジックの下取り組むことが、担当者の大切な時間を無駄遣いすることなく、また経費の削減にもつながります。
●プランニング・デザイン制作チェック表
□情報発信を売上要因から考える
事業者が発信する情報の提供先が、BtoB、BtoC、BtoGのいずれにしても情報の接点において、効果あるものにするためには漠然とした周知ではなくしっかりとした目標を設定し、具体的な対策を考慮したうえでの情報発信が望まれます。
例えば小売業において、売上の拡大を図るための情報発信をしようと計画するのであれば、下表の様に具体的な対策を考慮したうえで適した発信手段と内容を社内で或いは担当部門で、そしてサプライヤーを絡めて協創する必要があります。

□効果あるプレゼンのために問題を課題として顕在化させる。
事業者の業務上顕在化した問題は、その解決策を多くは事業者の社内で図ることになりますが、外部にもプレゼンを求める機会があります。しかし大切なことはまだ潜在化している問題を浮上させ、課題としてお客様と共通認識のもと、解決策をプレゼンすることです。
例えば、先ず仮説を立て問題点調査カードを参考に、お客様とのヒアリングを通し、潜在している『問題』を、解決をはかるための『課題』としてプレゼンまで運びます。結果、採用・不採用に係わらずお客様との新しい絆を築けることになります。
但し、担当者への直接的な問題点の質問はプレゼンを依頼された場合を除き、回答をなかなかいただけないのではないでしょうか。
このような場合、同業種の問題点や市場動向などから情報収集し自分で問題点の仮説を立て顕在化し、出来れば自社で解決できる策を考えて担当者へヒアリングを重ねことで、効果あるプレゼンへと進めることができます。